多くの人はFireをしようと考えていても、「ある程度の資金が貯まるまでは行動に移すことが出来ない」と思っています。
これは「1つの物事を完了させてから次の行動を起こす」という日本人気質によるものだと思われますが、このように考えているといつまで経っても行動に移すことは出来ません。
今回は、Fireをするためにはどのような準備が必要なのか、そしてどのように行動をすれば良いのかということについて詳しく紹介していきます。
Fireの準備のためには出費の制限と収入の増加が必須
前回の記事で紹介したように、Fireをするためにはある程度の資金が必要となります。
どれくらいの資金が必要なのかということについては、その人自身の生活レベルによって増減するのですが、最低でも2,000万円~3,000万円の資金が必要だと考えてください。
2,000万円というと、月に10万円の貯金をしたとしても200ヶ月(約16年)の時間が必要となっていて、月に10万円の貯金ができる人も現在の収入から考えると難しい人も多いかもしれません。
そうなると重要なのは「収入のアップ」と「支出のダウン」の2つを両立させながら生活していくということになります。
収入のアップと支出のダウンは一朝一夕に達成できることではありませんが、いくつかのポイントを抑えれば今日からでも始めることが出来ます。
支出を減らすために携帯電話料金を見直そう
私達が日常的に生活をしている中で、知らずしらずのうちに余計なことをしているケースというのは非常に多いです。
支出を減らすためには、無駄を排除することから始めるのがオススメです。
まずは代表的な無駄なものの1つが「携帯電話料金」です。
節約を意識している人の中では当然のことかもしれませんが、無駄な携帯電話料金を支払っている人はとても多くなっています。
契約している携帯電話のメーカーを大手3社(au、docomo、Softbank)から格安SIMへ移行するだけでも月々に数千円の節約となります。
「大手メーカーから格安SIMへ移行すると不具合が起きたときが不安だ」と思う人も多いかもしれませんが、携帯電話の端末に関してはどこの携帯電話会社でも同じです。
電話やインターネットなどで使用する電波については格安SIMを提供している企業と大手3社では同じものを使用しています。
そのため、どちらの会社のプランを利用してもそれほど大きな違いは無いということです。
異なるポイントとしては、格安SIMを使用すると「大手3社のメールアドレスを使用できない」ということが挙げられます。
しかし、20年前ならいざ知らず、2021年現在で携帯電話のメール機能を使用している人がどれほど居るでしょうか?
さらに、その機能はフリーメールアドレス(GmailやYahooメールなど)では対応できないものでしょうか?
このように、携帯電話1つを取ったとしても無駄に支払っている部分は非常に多いのが現状です。
クレジットカードで支払えるものはカードで支払う
日本でもキャッシュレス化の動きが激しくなってきましたが、キャッシュレスの代表格がクレジットカードでの支払いです。
「クレジットカードを利用すると利息を取られるからマイナスなのでは?」と思っている人が多いですが、これは「クレジットカードでリボ払いを利用すると発生する」ということを忘れないでください。
クレジットカードでも1回払いを選択していれば利息が発生しないので、利用した金額分のポイントを受け取ることが出来ます。
どのようなカードを利用するのかということで付与されるポイント率が異なりますが、上手く活用すれば支出の数%を減らすことが可能です。
収入のアップは知識と技術と時間が解決する
日本人は収入をアップさせようとすると、本業の仕事に力を入れる人が多くなっていますが、これは非常に効率が悪いです。
業種によっても異なるので正確なことは言えませんが、例えば今の仕事で2倍の働きや成果を上げたとして収入は2倍になるでしょうか?
もしもならないのであれば、本業の他に副業で収入を得ることをおすすめします。
もちろん、いきなり副業を始めると言っても何をすれば良いのか分からないという人も多いと思われますが、ほとんどのことは書籍やインターネット上で調べることが可能です。
知識と技術を身につけるためには時間が必要となりますが、時間を掛けて学習し経験を積めば現在の収入を2倍にすることはそれほど難しいことではありません。
「そんな時間はない!」と豪語される方は非常に多いですが、私達が生活をしている中で「24時間ずっと空き時間がない」というような生活をしている人はほとんどいません。
必ず何らかの空き時間がありますので、その時間を利用すれば技術や知識をみにつけることは可能です。
生活水準を下げる努力をする
最後に最も重要なのは、Fireをするために「生活水準を上げない努力」が必要です。
現在は新型コロナウイルスの影響で仕事自体が無く、最低限の生活をするのも苦しいという方が多いですが、そのような場合は国や都道府県が行っている施策を利用してください。
それ以外の場合は、現在の生活水準を下げる努力をすることで支出を大幅に減少させることが可能です。
生活水準を下げる際のポイントとしては、「いきなり下げすぎない」ということです。
今までの生活スタイルから急に変わったものは長続きしませんので、ほんの少しずつ下げるのがオススメとなっています。
例えば、毎月の外食の頻度を1回だけ少なくするとか、毎年海外旅行をしていたのなら国内旅行に切り替えるなど、少しずつ変化させるだけでも1年後には大きく変わっているでしょう。
Fireを目指すなら貯金をしても意味がない!投資をしよう!
Fireを目指しているのなら、銀行や郵便局へ預金することほど意味がないことはありません。
もちろん、急な出費に耐えられるだけの預金をすることは大切ですが、数百万円以上も預けていてもそれだけの出費が一度に発生するというのはほとんど無いでしょう。
そこでオススメなのが「投資をする」ということになっていて、堅実に投資をしていれば元金の5%前後の利益を得ることはそれほど難しいことではありません。
こちらでは、どのような投資方法がFireを目指している方にオススメなのかということについて紹介します。
国内や米国の高配当株で安定して配当を得よう
株式取引では、購入した株数に応じて配当を得ることが出来ます。
配当の利回りについては、企業によって異なりますが、国内やアメリカの高配当株では5%を超えるものは珍しくありません。
株式を購入して持っているだけで購入した金額の5%以上を配当で得ることが可能です。
注意点としては、配当利回りだけを見ていて株価自体が下落しているとトータルではマイナスになってしまうのでその点に関しては注意が必要です。
投資の初心者にこそインデックス投信がオススメ
インデックス投信またはインデックスファンドと呼ばれることもありますが、この投資方法は初心者にこそオススメです。
投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドの2つがありますが、世界経済に応じて分散投資をするのがインデックスファンドの特徴となっています。
インデックスファンドの配当は世界経済と連動しています。
そのため、世界経済が落ち込むと元金が目減りするということになってしまいますが、世界経済は毎年4%~7%ほど成長しているので、その点に関しても安心です。
日本国内でサラリーマンをしていると不景気のように感じるかもしれませんが、海外では日本と比較して信じられないほどに経済的な成長を遂げています。
サラリーマンなら、不動産収入を得ることも考えよう
上記で紹介した投資方法というのは、「毎月の収入から少しずつ投資をする」というタイプの投資です。
不動産収入の場合は始めるまでに大きな資金が必要となりますが、サラリーマンの場合は社会的な信用度が高いので銀行から融資を受けて投資をすることも出来ます。
不動産投資は株式投資と比較すると価値の変動がゆっくりです。
過去の話になりますが、世界的な大恐慌と呼ばれた2008年のリーマンショックでも、日本国内の不動産の価値が下落するまでには数年ほどの時間を要しました。
あれほどの経済ショックが起きたとしても実際の価値の変動に至るまでには数年の時間が必要だということなので、多少の経済的なマイナスがあってもスルーされることが多いです。
もちろん選ぶ物件や条件などを吟味しなければいけませんが、現在はサラリーマンをしていて将来的にFireを考えているのなら不動産収入を得ることも一つの手段だと覚えておいてください。
まとめ
今回は、Fireをするための準備はどうすれば良いのかということについて紹介しました。
資金を貯めてから早期リタイアをして経済的な自立を得るというのは理想のように見えるかもしれませんが、思っている以上にリスクが大きくなっています。
早期リタイアした後も一定の収入を得なければ生活をすることが出来ませんので、そのための予行練習を今からでもスタートすることがオススメです。