「区分マンション投資の特徴とは?」
「区分マンション投資に向いている人は?」
「物件選びの注意点を知りたい」
区分マンション投資について、上記のような疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか?
今回は以下の項目を解説します。
- 区分マンションの特徴
- 区分マンション投資に向いている人
- 区分マンション投資における物件選びの注意点
要点をしっかり押さえて、区分マンション投資のイメージを膨らましてくださいね。
区分マンションの特徴6点
区分マンション投資とは、マンションの部屋を所有し入居者を募り、家賃収入を得る投資方法です。区分マンション投資の特徴は以下の6点です。
- 物件数が多い
- 管理に手間がかからない
- 少ない自己資金で始められる
- 流動性が高い
- 分散投資できる
- 修繕費が少なくて済む
区分マンション投資の特徴を順に解説します。
物件数が多い
区分マンションは物件数の多さが特徴です。不動産ポータルサイトの【LIFULL HOME’S】で東京都内の区分マンションと一棟アパート、一棟マンションを検索しました。物件数は以下のとおりです。
- 区分マンション:4,826件
- 一棟アパート:1,169件
- 一棟マンション:787件
LIFULL HOME’S
https://toushi.homes.co.jp/bukkensearch
※2021年1月17日現在
区分マンションの物件数は一棟マンションの物件数のおよそ6倍、一棟アパートの物件数のおよそ4倍です。物件数が多いので希望に近い物件が見つかりやすいでしょう。
管理に手間がかからない
区分マンション投資は他の不動産投資よりも管理の手間がかかりません。マンションはオーナーや管理組合が管理会社に管理を委託しているケースがほとんどです。区分マンション投資をする場合、管理会社に管理費を払って共用部分(廊下・階段)の管理を任せられます。
また賃貸管理会社に管理を依頼することで、入居者の募集や集金などの業務を委託できます。管理に手間や時間をかけなくて済むのが区分マンション投資の魅力です。
少ない自己資金で始められる
区分マンション投資はほかの不動産投資よりも少ない自己資金で始められます。区分マンションと一棟アパート、一棟マンションの平均物件価格を見てみましょう。
- 区分マンション:1,516万円
- 一棟アパート:6,613万円
- 一棟マンション;14,709万円
(健美家「収益物件 市場動向 マンスリーレポート 2020年12月期」)
※2020年12月に新規登録された全国の物件の平均物件価格を集計
https://www.kenbiya.com/img/press/pre2021-01-06.pdf
上記のデータでも区分マンションの価格が低いことがわかります。またローンを組むことでより少ない資金で投資を始められます。
流動性が高い
区分マンション投資は流動性が高く、売却しやすい点も特徴です。上記で区分マンションは価格が低いと解説したように、価格が低いと購入のハードルも低くなるので、売り手が早く見つかる可能性が高いです。
一棟マンションでは、購入に数千万や数億円がかかるので、買い手が少なく、なかなか売却できないケースが多いでしょう。万が一手元に資金が欲しいときでも売却に時間がかからないのは区分マンションならではのメリットです。
分散投資できる
区分マンション投資は異なる立地にあるマンションの部屋を所有できます。複数のマンションをもつことで、周辺環境の変化による空室リスクや災害リスクに備えられます。一棟マンションを複数所有するのは金銭的に負担がかかりますが、価格が安い区分マンションならハードルも低いでしょう。
修繕費が少なくて済む
区分マンション投資の修繕範囲は部屋(専有部分)だけです。廊下や階段などの共用部分の修繕は管理会社がおこなうので、修繕費用の負担が軽くなります。
新築区分マンションと中古区分マンション
区分マンションには新築と中古があり、それぞれ特徴が異なります。新築と中古の特徴は以下のとおりです。
【新築区分マンション】
- 売却しやすい
- 家賃を高く設定できる
- しばらくの間大きな修繕費がかからない
【中古区分マンション】
- 物件価格が安い
- 立地がいい物件がある
新築区分マンションの特徴として売却のしやすさが挙げられます。なぜなら買い手側にとって築年数が浅く融資を受けやすいからです。金融機関が融資期間を決める主な基準は耐用年数です。耐用年数は建物の構造によって異なりますが、区分マンションに多いRC造では47年と定められています。
新築を購入し10年目で売却した場合は耐用年数が37年。一方、築20年の物件を購入し10年目で売却した場合では耐用年数が17年となります。耐用年数が長いほど、融資期間も長くなりやすいです。
中古区分マンションは立地のよさが特徴です。理由は駅から近い地域から都市開発がおこなわれるからです。物件選びで立地は重要なポイントなので、新築だけでなく中古も探してみるとよいでしょう。
区分マンション投資に向いている人
区分マンション投資に向いている人は以下のとおりです。
- 本業が忙しく時間がとれない人
- 少ない初期投資で始めたい人
区分マンション投資は本業が忙しい人や、管理に時間がかけられない人に向いている投資といえます。廊下や階段の管理は管理会社に任せられ、入居者の募集や家賃の集金の業務は賃貸管理会社に一任できます。管理の幅が広い一棟マンションにくらべて、管理の手間を省ける不動産投資です。
区分マンションはほかの不動産よりも物件価格が低いので、購入のハードルが低いです。少額から不動産投資を始めて見たい方にはおすすめの投資方法です。
区分マンション投資における物件選びの注意点
区分マンション投資をおこなうなかで、物件選びはとても重要です。物件選びで注意してほしい点は以下のとおりです。
- 立地
- 管理状況
- マンション全体の戸数
- 空室状況
ひとつずつ解説します。
立地
物件選びで重要なのは立地です。駅近の物件を選ぶようにしましょう。目安としては駅から徒歩5分から10分です。また物件の周辺施設にも注目することが大切です。たとえばサラリーマン向けのマンションなら近くにコンビニがあるかどうか、ファミリー向けのマンションなら近くに学校やスーパー、病院があるかどうか確認するとよいでしょう。
管理状況
マンションの管理状況も忘れずに確認しておきます。エントランスや廊下、階段が汚いときちんと管理されていない可能性があります。管理が行き届いているかチェックしましょう。
マンション全体の戸数
マンションの戸数が多いほど、修繕積立金や管理費が安くなります。なぜなら修繕積立金や管理費は各部屋のオーナーから徴収するため、戸数が多いと部屋ごとの徴収額も安くなるからです。より大きな利益を上げられるように、マンション全体の戸数も把握することが大切です。
空室率
空室が多いと、マンションに住みたくない何らかの要因があると考えられます。区分マンション投資は部屋が空室になると収入がゼロになるので、空室率は必ず確認しておきましょう。
投資のシミュレーションは実質利回りを使用しよう
利回りの種類は2つあり、【表面利回り】と【実質利回り】に分かれます。計算式は以下のとおりです。
- 表面利回り:年間の家賃収入÷物件価格×100
- 実質利回り:(年間の家賃収入-年間の諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
実質利回りは諸経費が含まれて計算されていますが、表面利回りには諸経費が含まれていません。2つの利回りの計算結果は大きく異なります。以下の具体例で区分マンションの表面利回りと実質利回りを計算してみましょう。
【具体例】
- 物件価格2,000万円
- 年間家賃収入200万円
- 購入時諸経費100万円
- 年間諸経費80万円
- 表面利回り:200万円÷2,000万円×100=10.0%
- 実質利回り:(200万円-80万円)÷(2,000万円+100万円)×100=5.7%
表面利回りが10.0%であるのに対し、実質利回りは5.7%でした。表面利回りだけでシミュレーションすると、まったく違う利回りになってしまいます。物件の広告では表面利回りが使われていることが多いので、物件を選ぶときには表面利回りだけで判断せず、実質利回りも計算しましょう。
区分マンション投資の要点を押さえてかしこく投資しよう
今回は区分マンションの特徴や区分マンション投資に向いている人、注意点を解説しました。
- 初期費用が少なくても始められる
- 比較的管理に手間がかからない
- 区分マンション投資は本業が忙しい人におすすめ
- 物件選びでは立地や戸数、管理状況などをチェック
区分マンション投資を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。