先日、福岡ビル、天神コア、ビブレで合体した複合ビルの再開発が発表されました。元々は福岡ビルと天神コアの二つだけで進んでいましたが、ビブレ親会社のイオンが合意したことでビルの作りとして無理のない巨大ビルが予定されることになりました。
この新しいビルはオフィスビルとしての面も強く打ち出していて、天神が多様化していく一つのシンボルとなりうるものでもあります。
天神地区の再開発は10年以内に大きく様変わりを予定していますが、逆に言えばその間は工事中ということで既存の多店舗の集客減が懸念されます。三越・大丸といった大手デパートや、西通り~大名の中小店舗が盛んで続くようであれば、天神地区はより栄えていくことでしょう。
場所を変えて博多では、博多コネクティッドという福岡市の構想があります。これは博多駅の活力を周りに広げていこうというもので、ビルの条件を市が指定して、それに合わせてビルを用意する企業に恩恵を受けられるようにしたものです。今回、西日本シティ銀行本店ビルがこれを利用して建て替えの構想を表明しました。JR博多駅で言えば博多口を出て目の前のビルであり、まさに博多コネクティッドの一歩目ですね。
近年の日本の災害の多さを考えても、こういった自治体の援助が見込めるタイミングで耐震を考慮した建て替えというのは賢いやり方だと思います。
福岡市の成長として博多と天神に集中しているという見方もありますが、集中すべきところがきちんと賑わえば、その周辺も衛星的に賑わっていきます。中心地区のメインビルがこれだけ頻繁に建て替わるようなことはそうそうないと思うので、全国的に見ても福岡が元気な地方都市であることは確かでしょう。
ここで一つ気になるのが、福岡=福岡市ではないということです。
福岡県という見方をした時に、福岡市の賑わいの影響を受ける地域は限られてきます。例えば糟屋郡、糸島市、筑紫野、太宰府あたりまでは福岡市の成長性に関連して人も増えやすい傾向があります。しかし、元々工業で栄えた北九州市ではちょっと様子が違ってきます。
北九州市は昭和50年代では人口が106万人いましたが、平成17年を皮切りに人口100万人を切ったままとなっています。
※平成27年度時点で961,815人。
私は20歳くらいまで北九州市で過ごしましたから、思い入れはかなりあります。福岡市はもちろんですが、北九州市にも美味しいお店が多いんですよね。
個人的なことですが、もう30年くらい福岡県に住んでいながら、この間はじめて小倉城に入ってみました。小倉城は町の中に連動するように立地していて、リバーウォークや市庁舎といった大きな建物に囲まれています。それゆえ、あまり大きなお城というイメージがありませんでした。
実際に中に入ってみると相当行き届いているお城でした。私はほかにも熊本城や唐津城といった九州の大きな城には入ったことがありますが、小倉城はそんな中でも一番エンターテイメントに富んだ城だったと言えます。数分に1回流れているムービーでは俳優の草刈正雄さんがナレーションをしている映像が流れ、それは大河ドラマさながらです。巨大スクリーンと馬の模型に乗ってプレイする流鏑馬ゲームやバーチャルで着せ替え衣装の写真が撮れたりするなど、実に現代的な城でした。北九州市の本気を見た気がしますね。
福岡市という商業に特化した市の人口が極端に増えていっていますが、北九州市も何かでスイッチが入れば、また人口が増えていくポテンシャルは十分あるように思います。
観光大使として100名以上の著名人と連携していたり、ギラヴァンツ北九州が再度J2昇格を決めたりと、きっかけとなりうるものは色々見えてきているような気がします。
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